2019 年 6 月 3 日(月)郵便局の切手『近代測量150年』

近代測量ってなんだろな??

最初はそんな印象でした。

切手のデザインをみて、街中で作業着を着てカメラを覗いている人…この人が測量している人なんだ!

さて?なんで測量しているんだろう??

私たちの生活に欠かせない大切なお仕事だったんです。

測量はなにをしているの?

災害対策、車の自動運転、カーナビや道案内など私たちの生活に欠かせない情報を測り、より住みやすく安全な日本にするべく測量をするのです。

今と昔の地図を比べ、土砂崩れ、地震の活断層、危険性がある土地を知ることで防災につながります。

近代測量150年とは?

2019年は1869年(明治2年)に近代測量事業が開始して満150年になります。

発売日に6月3日は「測量の日」です。

デザイン

ゆうびん.jp(近代測量150年)

82円切手(のり式)

販売価格82円(郵便局窓口では1枚単位で購入することができます)

上の左から

石岡測地観測局、測量用航空機「くにかぜⅢ」、山頂の三角点とGNSS測量、水準測量、日本水準原点と電子基準点。

下の左から

ドローンによる測量、デジタル図化、アナログ図化、Y型水準儀、一等経緯儀のデザインです。

余白の上:近代測量の歩み

余白の左下:電子基準点(茨城県つくば市)

(1) 日本水準原点と電子基準点
日本水準原点は、全国の標高の基準となるもので、明治 24 年に設置されました。
また、電子基準点は、測位衛星からの電波を常時観測し、観測点の位置を求める施設です。
日本水準原点近傍の電子基準点は、水準原点標高値の変動をモニターする役割も兼ね備えてい
ます。
(2) 一等経緯儀
経緯儀は、角度を測る測量機器です。この一等経緯儀は明治 16 年から使用し、昭和 32 年頃
まで日本の位置の骨格を形成する一等三角測量で使用されていました。
(3) 水準測量
水準測量とは、2 地点に精密なものさし(標尺)を立て、その中間に水準儀を水平に設置し
て目盛を読み、その差から高低差を順次求める方法です。測量機器は今も進化していますが、
高さを求める測量方法は今もこの方法が最も高い精度を出すことができます。
(4) Y型水準儀
望遠鏡を前後 2 カ所で支える形状の水準儀で、明治 16 年から開始された全国の精密水準測量
に用いられました。その後、昭和 40 年代まで一般の測量においても使用されました。
(5) 山頂の三角点とGNSS測量
富山県の 剱
つるぎ
御前
ごぜん
山頂にある三角点でのGNSS測量の様子です。GNSS測量は、人工衛
星からの信号を利用して、緯度、経度、高さを高精度に求める測量です。
(6) アナログ図化
左の図化機という機械に航空機等から撮影した 2 枚の空中写真をセットすると、建物や山な
どを立体的に見ることができます。建物や道路、河川、等高線等の輪郭をなぞると、右の描画
台に地図として描かれます。この図化機は、昭和から平成にかけて使用されていました。
(7) 測量用航空機「くにかぜⅢ」
国土交通省国土地理院では、昭和 35 年から測量用航空機による空中写真撮影などの測量を行
っています。この「くにかぜⅢ」は三代目で、平成 22 年から運用しています。
(8) デジタル図化
デジタル時代の地図作成では、パソコンで空中写真画像を取り込んで地上のものを立体的に
見ながら、建物や道路、河川、等高線等の位置を数値情報として記録します。
(9) 石岡測地観測局
VLBIと呼ばれるこのアンテナは、口径が 13mあり、宇宙から届く天体の電波を使って地
球上の数千 km も離れた距離を数 mm の精度で測る能力があります。
(10)ドローンによる測量
ドローンに搭載された小型カメラで地上を撮影し測量します。
ドローンによる測量は、比較的狭い範囲の測量を行うほかに、災害時の情報収集などに利用
されています。
余白(上):近代測量の歩み
余白(左下):電子基準点(茨城県つくば市)

日本郵便トップ(特殊切手「近代測量 150 年」の発行)

販売場所

全国の郵便局等
「郵便局のネットショップ」ゆうびん.jp(近代測量150年)
銀座郵便局での郵便振替による通信販売

まとめ

今回の切手は初めて知ることばかり。

普通に生活をしているのも測量があったおかげです。

便利で安全な日本があるのも測量をしている人たちがいるおかげです。

これからの近代測量の技術が発展するとより安全に暮らせそうです。

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